というわけで。
前回同様にイエスっていうバンドのお話です。
プログレッシブ・ロック(英語:progressive rock)ってのが彼らを表現するときに多く使われる言葉であります。略すとプログレです。英語圏ではプログ・ロックと略すそうです。『先進的なロック』って意味なんで、ロックをつけたほうが分かり易いと思うんですがね。。。
実際のところ、音楽的に先進的なのではなくて、ロックに対しての先進性だったりします。クラシックやジャズやワールドミュージックを含めた音楽全体の『先進性』でないのがポイントですね。
音楽マニアでない方にはチンプンカンプンな話でしょうが。アートロックやシンフォニックロックは、プログ・ロックの一派とされています。場合によっては、サイケやフラワー・ミュージックなども。ジャンルのお話ではないのでこのへんにしときます。。。
1964年にデビュー、1970年に活動停止。後に断続的に活動することになる音楽ユニットが、サイモン&ガーファンクルです。
彼らはイエスと違い、いわゆるフォークロックと言われます。ボブ・ディランが代表格ですが、話が脱線しますので割愛。
1967年に映画『卒業』(日本公開は1968年)で音楽を担当し、日本を始め世界的にもヒットします。
映画の日本公開に前後して、彼らは1968年にブックエンド (Bookends)を発表します。映画のサントラはこのアルバムの後に発売されました。
そして、そのなかの1曲である アメリカ(america) が今回のお題です。
相変わらず前振りが長いですね。うん。
この曲は歌詞がたまらなく良いので意訳な和訳です。
↓ ↓ ↓
「ねぇ、キャシー」
ピッツバーグで長距離バスに乗り込みながら俺は言った。
「今となると、ミシガンにいた頃が夢みたいだね」
サギノーからヒッチハイクで4日もかかった。
俺はアメリカを探しに来たんだ。
バスの中で笑ったり、ゲームをしたりしながら
彼女は「ギャバジンのスーツの人はスパイよ」
俺は「気をつけろ!奴の蝶ネクタイはカメラだ」
なんて言ってはしゃいでいた。
「レインコートにタバコが一本残ってるだろ、放ってくれよ」
「1時間前に、最後の一本吸っちゃったじゃない」
俺は仕方なく窓の景色を眺めた。
彼女は彼女で、雑誌を読み出した。
広大な原野から月が昇っていた。
「キャシー、明日が見えないんだ」
寝息をたてている彼女に、俺は言った。
「俺は今、空っぽなんだ、虚しいんだよ、どうしてなんだろう?」
ニュージャージー有料道路を走る、車の数をぼんやり数えながら
あいつらもアメリカを探しに来てるんだろう
みんなアメリカを探しに来てるんだろうね
ん…気の利いた短編小説みたいな。紫煙を立てながら、エスプレッソを嗜みたいところです。タバコはやめたんですがね。
ちなみに、この曲は3分41秒の曲なんですが、
イエスのアレンジにかかると、もう大変。10分31秒の大曲に仕上がっております。221秒が631秒だからマジ3倍ですね。イエスバージョンは1972年の発表です。
ちなみにこの曲、イエスの公式アルバムにはしばらくの間は収録されてませんでした。リアルタイムのファンはきっとヤキモキしながら、その1曲の為だけに収録されたオムニバスアルバムを探したんでしょうね。レーベル所属バンドを集めたLPですから、値段分を楽しめるかどうかは難しいでしょうし。。。
そんなとき、1975年に発売されたのがこの↑↑アルバム。
ぶっちゃけ名曲です。
別の盤に収録されたライヴ・アレンジも刺激的でかっこいいんですが、やはりこれです。
前回紹介した TIME AND WORD も収録されたお買い得品です。
ジャケットもロジャー・ディーンで、珍しいことに人型まで描かれちゃってます。
このレコード盤はマジで欲しいんですけど~ぉ。
サイモン&ガーファンクルの演奏を一編の短編小説と表現しましたが、
イエスの演奏は、その小説を元にしたショート・ムービーのようです。アメリカは行ったことありませんが、
なにかの映画で見たようなアメリカの原野や、突然現れる砂漠、どこまでも続くまっすぐな道路、気が狂いそうなほどに支配的で真っ赤な夕焼けの空が、音楽を聴くたびに目の前に現れるようです。
「キャシー、明日が見えないんだよ」
2009年に来日した頃のポール・サイモンとアート・ガーファンクルです。
額は広くなりましたが、相変わらず独特のオーラを放ってますね(たぶん)
「キャシー、明日が見えないんだよ」
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明日が見えていたらもっと髪を労わったのでしょうか・・・?(ゲフンゲフン)
ま、もともと額が広かったんですが(ゲフン、ゲフン)
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